
結局一度も帰れず,そのまま朝になりました。7時ごろにはもう店を開け,最初のショップスタッフが7時半にはやってきました。
neroneたちが一晩中働いていたのを知ってびっくり!今まで一度もこんなことはなかったので当然です。
恐ろしいことにこの時点でもまだオーダーが残っています。同じ種類ばかりだと作るのも早いのですが,オーダーによって入れる花材に特定の指定があるとそれだけで少し手間取り,それが積み重なるとばかにならない時間がかかるのです。また,最後のほうになると花材が切れはじめ,ブライアンが指定した花材をどれに変えるかいちいち確認をとらないといけません。
こんな状態でもとにかくお腹に何か入れなくては動けません。近くの店が開くのを待ってベーコンと目玉焼きが挟まれた丸いパン(ハンバーガーよりも大きくてやわらかいコブといわれるパンです)を頼んでみんなで朝食(いや,夕食?)をとります。
こってりしたベーコンと暖かいパンが本当においしくて,みんながつがつ。neroneもこれならもう1個食べられるわ~と思いながらぱくつきました。
当然のようにそのままバレンタイン当日に突入。
オーダーがなんとか終わると,今度はそれをショールームに運び込む作業が続きます。花だけでなく,それにシャンパンやテディベア,チョコレート,バルーン,キャンドルが付属するオーダーに注意してすべてをセットにするのにも一苦労。
シャンパンにも4,5種類,チョコレートにも大きさとデザインで4種類,テディベアは似たような名前で4種類があり,それが途中で品切れになって別の名前の代用品が届いたりするのですから,いちいち確認しているとイライラしてきます。
バルーンはまとめて膨らませて地下のキッチンの天井にふわふわ浮かび,テディベアは[どれがMilton(名前)なのよ~!]と乱暴にひっかきまわされています。
neroneも3階にチョコレートを探しに行って,落ちてくる箱を受け取りそこなって手をトローリーにぶつけてついに出血。みんなの手も24時間以上酷使されてもうぼろぼろです。
8時ごろから続々とドライバーが到着。
Anderson’sには通常6人のドライバーがローテーションで働いていますが,もちろん6人だけで当日のオーダーを配達するのは無理。
それでどうなるかというとなんと消防士の人たちが自分の車でバイトにやってくるのです。7,8人はいたでしょうか。それにシティセンター内を徒歩で配達するWalkerが一人とルド。
それでもやっぱりオーダーの整理が追いつかなかったり,住所が間違っていたり,またオプションのオーダーを届け忘れたりして,夕方になると店の電話は鳴りっぱなし。オーダーも多かったのですが,クレームも結構あったようです。
静かに見えた今年のバレンタイン,最後の2日間はまるで戦場でした。
夕方にはショップはまだ盛況でしたが,地下は落ち着き,翌日のオーダーの準備に取り掛かりました。みんなの顔には濃いクマが浮かび,足取りも重くなっていますが,それでも最後までなんとか乗り切りました。
おつかれさまの写真は熟練フロリストのマルタとその息子のルド
普段は冗談を言ってみんなを笑わせるタフなマルタも,ハイピッチで働き続けてさすがにお疲れ。一息つくときフイっと前髪を吹き上げるのがマルタのかわいい癖です。
スタチー(スロバキア語でenough,もうたくさん!)というのがすっかりみんなの合言葉のようになりました。